骨粗しょう症とは
骨粗しょう症とは、体を支える骨の量が減って骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気です。高齢化に伴い、その患者数は年々増えていると言われていますが、骨粗しょう症は症状を感じにくい病気でもあるため、診断されてない方も多くいると考えられています。骨折して検査して初めて、骨粗しょう症だと診断され、その時にはかなり進行しているというケースもあります。特に、女性は閉経後の女性ホルモンの低下により、骨からカルシウムが溶け出さないようにする働きが低下してしまい、急激に骨密度が低下する場合があります。骨折してしまうと、寝たきりになったり、内臓への負担も大きくなったりして、一気に生活の質が下がります。そうなってしまう前に、早めに治療を開始し健康寿命を延ばしましょう。
このような方は骨密度検査をおすすめしています
- 背中や腰が曲がってきた
- 身長が低くなった気がする
- 背中や腰が痛い
- 転びやすくなった
- 閉経後の女性
- ご家族で骨粗しょう症と診断された方がいる
- 関節リウマチ、糖尿病の既往歴がある
- ステロイドを長期間服用している
骨粗しょう症の検査
骨密度測定、レントゲン検査、血液検査など必要に応じた検査を行います。
骨粗しょう症の治療と予防
薬物療法
骨粗しょう症の治療は、薬物療法を中心として行います。内服薬、注射など、近年はさまざまなタイプの骨粗しょう症の治療薬が出てきています。患者さんの症状の程度や病気の進行度によって使い分けて、お一人お一人に適した薬剤を選択します。骨粗しょう症は症状を感じにくいため、効果も感じにくいものです。自己判断で服薬を中断することせずに、根気よく治療を続けていくことが大切です。お薬が飲みにくいなどがありましたら、遠慮なくご相談ください。
運動療法
運動することで、骨に負荷を与え骨を作る細胞が活性化されますので、骨を丈夫にすることができます。また、筋力をつけることで、転倒による骨折を防ぐこともできます。ウォーキングや体操を日常生活に取り入れ、出来るだけ運動量を増やしていきましょう。
食事療法
骨を丈夫にするには、カルシウムだけでなく、ビタミンDやビタミンKを一緒に摂取すると効果的です。ビタミンDを多く含む食品としては、魚、きのこ類がありますが、食事だけでは不十分なため、お薬やサプリメントで摂る場合もあります。また、カルシウムの排出を促進させてしまう加工食品、塩分、カフェイン、アルコールなどは控えるようにします。